
博多人形再生プロジェクト
活動期間/2012-2019
後藤博多人形株式会社、壱語屋株式会社と連携し博多人形の新商品開発とプロモーション活動を通して、この分野の再生
を目的にした産学官連携プロジェクト
背景
博多人形再生プロジェクトの始まりは、2012年4月に博多人形の製造元である後藤博多人形株式会社と、その販売に関わる壱語屋株式会社から博多人形の商品開発等に関する協力要請を受けました。当時の博多人形業界は、生産額や従業員数が減少傾向にあり、大学と連携して業界の活性化に繋がる新しい取り組みを始めたいという事情がありました。
HAKATA₋NINGYO RENOVATION PROJECT
2012
博多人形再生プロジェクト








概要
博多人形の再生に向けて、4 つの方策立て連携活動を始めました。
1 : 人形の形はそのままで従来品の色・柄を見直す
2 : 従来の購入動機( お土産、お祝いなど) に加えて新しい
購入動機( プレゼント、インテリア用品など)を創造する
3 : インテリアショップなど新しい売り場を展開する
4 : 新しいコンセプトで新商品を開発する

活動内容と成果
2012年度は、プロジェクトのはじめでもあり、4つの方策のうち、人形の形はそのままで従来品の色・柄を見直すことで、博多人形の商品力やイメージがどのように変わるかを検証しました。見直しの対象は、博多人形の購入者を若年層に広げるという狙いから、お土産品として流通している価格帯¥1,000から¥2,000の商品の「童もの」を選択しました。学生が提案したデザイン案をもとに、HAKATADOLLSブランドで5体の人形が商品化され、テスト販売の結果、4日間で27体が販売されました。2013年8月24日(土)から9月8日(日)まで、東京ミッドタウン・デザインハブで開催された「新博多粋伝」に出展し、HAKATADOLLSのプロモーションを行いました。

HAKATA-NINGYO RENOVATION PROJECT
2013
博多人形再生プロジェクト








概要
2012年度の活動成果を受けて、2013年度は4つの方策のうち、インテリアショップや雑貨店などでの販売、プレゼントやインテリア用品としての購入動機の拡大などを目標に、2 0 1 2 年度とは形が異なる童ものを対象としました。




活動内容と成果
参加した学生8名が、自由なコンセプトと表現方法で、多彩な博多人形を提案しました。その中から最終案6 点が選ばれ、5体が商品化されました。HAKATADOLLS2013年バージョンは、2014年2月20日(木)から3 月1日(土)まで天神イムズで開催した地域産業プロモーション展で展示・公開し、その個性的な表現がマスコミでも注目され、朝日、毎日、読売の主要3社が記事として取り上げ、朝日新聞では「博多人形がポップに進化」という特集記事が掲載されました。
HAKATA₋NINGYO RENOVATION PROJECT
2014
博多人形再生プロジェクト








概要
2014年度は、2012年度からの活動を振り返り、新しい視点から博多人形の再生を試みるために2つの課題を設定しました。
1 :消費者が博多人形に親しめるように、「人形に着彩する」ことを商品
とした体験型博多人形を企画する。
2 : 博多人形の中で縁起物として人気がある「お福さん」の色や柄を見直
し、インテリアショップでの販売を想定した人形を企画する。




活動成果と成果
1 : DIY( DoIt Yourself)博多人形
誰でも博多人形の制作を楽しめることをコンセプトに、猫の形をした彩色前の博多人形に、彩色の仕方の説明書を付けて、商品名「Happy Cats」で販売しました。
2 : お福さんのリ・デザイン
黒の紋付を着てお客様を迎える「お福さん」のイメージを、よりハッピーで可愛い人形にすることを目的としました。デザインの中には外国の国旗をモチーフにしたもの、キャンディなどお菓子をイメージしたもの、ウェディングをモチーフにしたものなど、多彩なお福さんが完成しました。
Happy Catsは、2015年2月19日(木) から3月4日(水)まで天神イムズで開催した「九産大プロデュース2015」で会場に併設した「KSUショップ」でテスト販売を行ないました。
HAKATA₋NINGYO RENOVATION PROJECT
2015
博多人形再生プロジェクト








概要
2015年度は2014年度の活動を継続し、DIY商品である「Happy Cats」のプロモーション、お福さんのリ・デザインを応用し福岡市内の企業をお福さんがPRする「PRお福さん」、博多人形を身につけて楽しむ「博多人形アクセサリー」を企画しました。









活動内容と成果
PRお福さんは、福岡市の名産品や観光名所など23アイテムを選出・取材し、それぞれの代表的なアイコンから、お福さんの着物や帯、お太鼓の柄・色にデザインを展開しました。
博多人形アクセサリーは、お福さんを3 D スキャナーでデータ化し、3 次元プリンターで高さ1.5c m のお福さんを制作し、それに彩色しました。これらの活動成果は、2016年1月20日(水)から24日(日)まで天神のソラリアプラザ1階ゼファで開催された「新・博多粋伝」で展示し、D I Y 商品「Happy Cats」は展示・販売を行ないました。


HAKATA₋NINGYO RENOVATION PROJECT
2016
博多人形再生プロジェクト







概要
年度のはじめに、連携先である後藤博多人形株式会社、壱語屋株式会社と協議し、2016年度は2012年度に商品化した童もののリ・デザインをテーマに設定しました。








活動内容と成果
6名の学生がそれぞれ新しいコンセプトを設定し、全部で24アイテムのデザインを提案しました。展示会の際に来場者の人気投票を行い、人気が高かった7アイテムが選ばれ商品化されました。





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2018
博多人形再生プロジェクト








博多人形・観光大使プロジェクト
プロジェクトのサブテーマは「産・官・学 一体となって博多人形の伝統を繋ぐ」であり、実施主体は博多人形商工業組合、福岡市、九州産業大学です。プロジェクトの主旨は、「福岡市市内の観光名所等に博多人形の人形師が製作したオリジナル博多人形を設置し、博多人形の認知度向上と販売促進に繋げる」です。2018年4月24日(火)にキックオフ会議が開催され、産学官の連携活動がスタートしました。2018年8月9日(木)に、最終デザインのプレス発表がアクロス福岡で行われました。10月上旬に完成したHAKATAOFUKUは、11月2日(金)からマリンメッセ福岡で開催されたKOUGEIEXPOINFUKUOKAで展示・公開されました。













博多人形プロモーション
福岡県商工部が主催する「伝統的工芸品と県内大学との連携」プロジェクトであり、本学は博多人形商工業組合と連携して、博多人形の認知度向上を目的に、博多人形のシンボルマークのデザイン、シンボルマークを使った雑貨商品の展開、学生オリジナルの博多人形を用いたワークショップの運営・展開を行いました。活動では、2017年11月22日(水)に福岡県庁11月福岡よかもんひろばでキックオフ会議が実施され、その後、2018年11月2日から開催されたKOUGEIEXPO IN FUKUOKAでの展示・公開をしました。成果としてシンボルマークを使ったティーシャツ、トートバック、チャームなどのデザインと商品化、動物をモチーフにした2種類のオリジナル博多人形の製作とそれを用いたワークショップを東京、福岡、佐賀で開催し、その人形の絵付け体験に延べ150人の子供が参加しました。

HAKATA₋NINGYO RENOVATION PROJECT
2019
博多人形再生プロジェクト







G20財務大臣・中央銀行総裁会議
歓迎「お福さん」人形デザインコラボレーション
2019年6月9日(日)に福岡市で開催されたG20財務大臣・中央銀行総裁会議に参加する各国要人のおもてなしの一つとして企画されたものです。活動では、参加する29カ国の民族衣装や国旗をモチーフにしたお福さんが29名の学生によってデザインされ、そのデザインをもとに博多人形師が彩色した博多人形が、レセプション会場や会議会場に展示されて、会場演出の一翼を担いました。







中央区オリジナル博多人形
「お福さん」製作事業
6名の学生がそれぞれ新しいコンセプトを設定し、全部で24アイテムのデザインを提案しました。展示会の際に来場者の人気投票を行い、人気が高かった7アイテムが選ばれ商品化されました。







