大川プロジェクト
活動期間/2012-2019
協同組合福岡・大川家具工業会との家具の新商品開発を目的とした産学連携プロジェクト
背景
2012年、協同組合福岡・大川家具工業会は設立50周年を迎え、その記念事業のひとつとして本学と商品企画・開発を目的としたプロジェクト活動を開始しました。大川との連携は、家具デザインを志向する学生にとって、実務を体験、学習するよい機会になり、大川にとっては学生の新鮮な感覚、発想から新しい商品のアイデアを探索するとともに将来の家具産業に貢献できる人材の育成、発掘が期待されました。
OKAWA PROJECT
2012
大川プロジェクト
概要
工業会と大学で協議し、「私の部屋づくり」をテーマとして伝統的なイメージを払拭する新しい価値の創造を目的に、学生を男子チーム、女子チームに分けて、家具に対する若年男女の嗜好の違いを明らかにすることに重点を置きました。参加企業14社、参加学生14名で開発家具は参加企業14社が分担して17アイテムを制作しました。
活動内容と成果
2012年4月から、コンセプト設定、アイデア展開、CGやモックアップ制作を行いました。2012年11月5日(月)に大川産業会館で最終報告を行い、2013年1月15日(火)-17日(木)の3日間、大川で開催された第45回大川家具新春展で試作された17アイテムの家具を展示しました。また、2013年2月26日(火)-3月4日(月)まで、天神イムズB2Fで開催した「地域産業プロモーション展」に展示し、女性目線から使い方や外観を考えた「女子家具」が注目されました。
OKAWA PROJECT
2013
大川プロジェクト
概要
「参加企業の得意分野が生かせない」、「企業が抱えている課題解決にならない」という2012年度の反省から、2013年度は参加企業の個別テーマ毎に学生チームを編成する仕方に変更しました。2013年度のテーマは「木もちいい生活」で、参加企業13社、参加学生18名、開発家具(雑貨を含む)は16アイテムでした。
活動内容と成果
2013年度は活動初期から企業と学生のチーム活動とコミュニケーションが活発になり、一部の家具は試作後に商品化される等の効果がありました。また、参加企業の中には家具製造から生じる廃棄材を生かして、事務用品やアロマグッズなど木質雑貨をテーマにするとこらがありました。2013年度の成果は、2014年2月20日(水)-3月1日(土)まで、天神イムズB2Fで開催した「地域産業プロモーション展」に展示し、その後、2014年3月17日-23日(日)まで大川産業会館で開催された第5回春の大川木工まつりに出展しました。
OKAWA PROJECT
2014
大川プロジェクト
概要
2014年度は、芸術学部に加えて工学部(住居インテリア学科)の学生が参加することになり、参加学生が29名に増加し、参加企業13社、開発家具(雑貨を含む)は15アイテムでした。2014年度のテーマは「From OKAWA Mind」で、製品開発のほかDMやPR映像を制作し、広報活動にも範囲を広げました。
活動内容と成果
2014年度は学生の自主活動として、開発過程で制作した1/1モデルを福岡市内の若者が集まる大名地区のギャラリーで「1/1(イチブンノイチ)展」を2015年1月13日(火)-19日(月)に開催し、大川家具や大川プロジェクトの広報活動を行いました。2014年度の成果は、2015年2月19日(木)-3月4日(水)まで、天神イムズB2Fで開催した「九産大プロデュース展」に展示し、その後、2015年4月11日(土)-12日(日)まで大川産業会館で開催された第6回春の大川木工まつりに出展しました。
OKAWA PROJECT
2015
大川プロジェクト
概要
2015年度は、参加企業17社、参加学生44名、開発家具(雑貨を含む)23アイテムとこれまでで最も規模が大きい年度となりました。家具開発を志望する学生の他に、写真・映像系の学生が大川市や大川プロジェクトの広報を目的に、映像作品を制作しました。
活動内容と成果
2015年度に開発された家具の中で、エポックとなったのが「恐竜の学習机」です。展示会では多くの人の目を引き、保育園や幼稚園の先生方から問い合わせがあり、展示会後、実際に保育園に納品されました。2015年度の成果は、2016年2月18日(木)-3月6日(日)まで、天神イムズB2Fで開催した「九産大プロデュース展」で展示し、その後、2016年4月9日(土)-10日(日)まで大川産業会館で開催された第7回大川木工まつりに出展しました。展示会では大川のCM映像、家具に映像を投影するプロジェクションマッピングなどが、大川PRを後押しました。
OKAWA PROJECT
2016
大川プロジェクト
概要
2016年度は、2015年度の展示会で好評であった恐竜をモチーフにした家具を参考に、参加学生がより面白い家具を提案するように「Furniture(家具)からFunny-ture(面白い家具)」という造語をテーマに掲げました。参加企業13社、参加学生43名、家具開発(雑貨を含む)23アイテムで、開発製品の達成レベルが上がり、商品化されるアイテムが増えました。
活動内容と成果
2016年度は、設定したテーマの影響もあり、子供用の家具や外観にインパクトがある家具など学生らしいデザインが展開されました。2016年の成果は、2017年2月23日(木)-3月5日(日)まで、天神イムズB2Fで開催した「九産大プロデュース展」で展示し、その後、2017年4月8日(土)-9日(日)まで大川産業会館で開催された第8回春の大川木工まつりに出展しました。この展示会で大川家具と九州産業大学の産学連携が定着し、パンフレットの表紙で紹介されるようになりました。
OKAWA PROJECT
2017
大川プロジェクト
概要
2017年度は、大川の企業担当者と学生が集中して課題を議論し、連携密度を深めるために、2017年8月5日(土)から6日(日)の一泊二日で、大川市内の三川屋旅館で合宿を行いました。この合宿は、企業と学生の距離を縮め、それ以降の連携活動を円滑に進める効果がありました。2017年度の参加企業は9社、参加学生33名、開発家具(雑貨を含む)18アイテムで、その多くは開発期間中に開催された展示会に参考出品され、年度末には受注生産が可能な状況でした。
活動内容と成果
2017年度は、前年度の継続として写真・映像系の学生が大川プロジェクトに参加し、プロジェクションマッピングのほか、デジタルサイネージを使って開発した家具の人気投票や子供を対象としたデジタルゲームを開発するなど、大川市や大川プロジェクトの広報活動を展開しました。2017年の成果は、2018年度2月22日(木)-3月4日(日)まで、天神イムズB2Fで開催した「九産大プロデュース展」で展示し、その後、2018年4月14日(土)-15日(日)まで大川産業会館で開催された第9回春の大川木工まつりに出展しました。
OKAWA PROJECT
2018
大川プロジェクト
概要
2012年度に始まった大川プロジェクトは、2018年度で7年目を迎え、産学連携による家具開発プロセスが定着したことで、活動の進め方を見える化しました。それにより大川プロジェクトに初めて参加する企業や学生も、迷わずに活動に集中できるようになりました。2017年度から始めた夏の合宿は、2018年9月8日(土)に大学構内の演習室を使って実施しました。2018年度の参加企業は8社、参加学生28名、開発家具(雑貨を含む)14アイテムでした。
活動内容と成果
2018年度は、家具から出る端材を活用した木製小物雑貨、ワークショップ向けの小物雑貨が学生らしいアイデアで注目されました。2018年度は活動成果を新聞風のパンフレットにまとめ、展示会等で来場者に配布しました。2018年の成果は、2019年2月21日(木)-3月3日(日)まで、天神イムズB2Fで開催した「九産大プロデュース展」で展示し、その後、2019年4月13日(土)-14日(日)まで大川産業会館で開催された第10回春の大川木工まつりに出展しました。
OKAWA PROJECT
2019
大川プロジェクト
概要
2019年度の大川プロジェクトは、キックオフ会議を2019年6月15日(土)に実施するなど立ち上げがやや遅れました。キックオフ会議では2012年度以降の活動成果やプロジェクト活動の進め方を解説し、その場で企業と学生チームを9月14日(土)から10日(日)まで、大川市内の三川屋旅館に宿泊し、作業は大川産業会館研修室を使って、第1回企画会議と懇親会を実施しました。2019年度の参加企業は8社、参加学生35名、開発家具(雑貨を含む)18アイテムでした。
活動内容と成果
2019年度は、学生世代の感性や価値観から、布素材を生かした家具やミニマリストの生活を想定した家具など、ユニークな提案がありました。また小学生を対象に学校や展示会で実施するワークショップを前提とした椅子、大川の木工技術を生かした猫家具など、アイテムにも広りがありました。2019年の成果は、2020年2月20日(木)-3月1日(日)まで、天神イムズB2Fで開催した「九産大プロデュース展」で展示したが、2020年4月11日(土)-12日(日)まで大川産業会館で開催予定の第11回春の大川木工まつりは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い開催中止となりました。